公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

オオミサンザシ

(バラ科)

 

撮影日 2021-09-20

植物のある場所 有用樹木区

オオミサンザシの果実が紅色を帯びてきました。昨年よりも色づきが早いようです。
この果実には消化を助ける作用があり、そのまま、あるいは縦または横に切って乾かして薬用とします。また砂糖などと混ぜて練った菓子(山査子餅)などに加工し食用としています。
サンザシ属の果実はナシ状果とよばれ、子房に由来し種子を含む真の果実(いわゆる芯の部分)を、萼筒や花托に由来する甘い多肉な部分が包んでいます。果物でいえばリンゴやナシと同じ構造です。このように子房以外の部分も含めて形成される果実を「偽果」(ぎか)と呼び、生薬でいえばエイジツ(ノイバラ)やサンシュユも、偽果を薬用部分としています。
【生薬名】サンザシ(山査子)
【薬用部分】果実(偽果)
【用途】漢方処方用薬:消化促進作用(啓脾湯ほか)
【成分】フラボノイド(クエルセチン)、酒石酸、ビタミンCなど
【原産地】中国

新常用和漢薬集「サンザシ」

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