公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ヤハズホオノキ

(モクレン科)

 

撮影日 2023-04-04

植物のある場所 有用樹木区

葉先は2つに分かれる

中国原産の落葉高木で、ホオノキの近縁種です。日本国内に自生はなく、植物園等に植えられています。
日本薬局方で、コウボクの基原植物として挙げられているうち、Magnolia officinalis Rehder et Wilson var. biloba Rehder et Wilson と記載されているのが本種で、カラホオの変種にあたります。
変種名 biloba は「葉先が2つに分かれた」の意味で(右写真参照)、中国名は凹葉厚朴(オウヨウコウボク)といい、和名の「ヤハズ」もそれに由来します。
花はホオノキよりも1ヶ月ほど早く、当園では4月前半、葉の展開とほぼ同時にみられます。花被片は細身で、あまり平開しないようで、展開した若葉に囲まれるように咲くため、花径15cmほどある割には、やや目立たない咲き方です。
有用樹木区のやや奥まった場所にあり、園内側からは見えにくい場合がありますが、植栽地内へは立ち入らないようお願い致します。
(植物園正門を出て、道路側からの方がよく見える場合があります。)
【生薬名】コウボク(厚朴)
【薬用部分】樹皮
【用途】漢方処方用薬:腹痛・脹満の改善、鎮咳(桂枝加厚朴杏仁湯、承気湯類、半夏厚朴湯など)
【成分】フェニルプロパノイド(マグノロール)、アルカロイド( l-マグノクラリン、マグノフロリン)など
【原産地】中国

新常用和漢薬集「コウボク」

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