公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

アズキ

(マメ科)

 

撮影日 2021-07-27

植物のある場所 ふれあいガーデン

東アジア発祥のマメ科作物として、ダイズとアズキが挙げられます。ダイズが今や世界規模の基幹作物の地位を占めるのに対し、アズキは今も東アジアのローカル作物として、東洋の食文化を特徴づけるものとなっています。わが国では古事記、日本書紀に既に登場し、今日も食材、製菓材料として、儀礼や祝事用として、あるいはお手玉や玉入れの中身などの工作材料として身近な存在であり、薬用植物としても知られます。
アズキの原種は、湿った原野に生える、つる性一年草のヤブツルアズキとされ、その分布域は日本、中国大陸からネパール、ブータン付近まで、東アジアの広範囲に及びます。このヤブツルアズキから中国、朝鮮半島、そして縄文期の日本など、東アジアの複数の地域でアズキの栽培化・作物化の過程を経たとみられています。
栽培化の過程で、種子はより大きく、つるを伸ばさず直立性への草姿の変化が起こったとみられ、現在栽培されるアズキ品種は支柱を必要としません。
アズキの花は左右非対称で、ねじれた蝶形花が特徴的であり、これはヤブツルアズキの花の性質をそのまま受け継いでいます。
【生薬名】シャクショウズ、セキショウズ(赤小豆)
【用途】利尿・消炎・解毒・排尿など
    漢方処方として麻黄連軺赤小豆湯(まおうれんしょうしゃくしょうずとう)に配剤される。
【成分】サポニンなど
【原産地】東アジアでヤブツルアズキから栽培化

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