公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ウバユリ

(ユリ科)

 

撮影日 2021-07-17

植物のある場所 林地

落葉樹林、ときに針葉樹林の薄暗い林床に生育する多年草です。
花は薄緑色であまり開かず、内側に褐色の斑点があり、真夏の林でひっそりと開花します。
開花する頃に葉が枯れてほとんど無くなることがあり、葉がない→歯がないの掛け言葉から【姥百合】の和名がついたと言われるものの、実際には、しっかりと葉が残っている個体も多く観察できます。
花が終わると卵型~ラグビーボール形の蒴果が目立ちます。蒴果は冬季になると3つに裂開し、淡褐色の薄い膜状の多数の種子が現れ、冬の強風に乗って種子散布されます。
北日本の落葉樹林には、花が10個以上つく大型の変種、オオウバユリがみられます。
ウバユリ属 Cardiocrinum は東アジアからヒマラヤに分布する3種ほどが所属する小さな属です。単子葉植物には珍しく葉脈が網状脈となる特徴がありますが、そのほかの性質はユリ属 Lilium との共通点も多く、ユリ属へ含める見解もあります。
【分布】本州宮城県・石川県以西、四国、九州

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