公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ゴシュユ

(ミカン科)

 

撮影日 2021-08-07

植物のある場所 有用樹木区(敷地奥)

敷地奥の有用樹木区、カンレンボクの後方でゴシュユも開花しています。花は緑白色で花弁は5枚、後述のように雌雄異株の雌株に咲く雌花であるため、雄しべは退化しており、雌しべの基部にある子房が既によく判ります。
ゴシュユは中国原産で、雌雄異株の落葉小高木です。晩秋に結実する、特有の辛味と苦味のある果実を薬用とします。日本には雌株のみが導入され、果実はできるものの種子は不稔性です。
基原として3種あるうち、日本ではEuodia ruticarpaが栽培されています。学名の綴りについてもEvodia rutaecarpa等、表記揺れがありましたが、第十六改正にてEuodia ruticarpaに統一されました。
日本産のゴシュユは未だごく少量ですが、東京生薬協会が支援する薬用植物国内栽培事業にて福井県高浜町での出荷実績もあり、国内生産の拡大に取り組んでいます。
【生薬名】ゴシュユ(呉茱萸)
【薬用部分】果実(未熟果実を用いる)
【用途】漢方処方用薬:健胃鎮痛利尿作用(呉茱萸湯、温経湯など)
【成分】アルカロイド(エボジアミン、ルテカルピンなど)
【原産地】中国

新常用和漢薬集「ゴシュユ」

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