新常用和漢薬集
名称 |
ゴシュユ
(呉茱萸)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Euodia Fruit | 生薬ラテン名 | EUODIAE FRUCTUS |
![]() 生薬名:ゴシュユ |
![]() 植物名:ゴシュユ |
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基原 | ゴシュユ Euodia ruticarpa Hooker filius et Thomson, Euodia officinalis Dode、又はEuodia bodinieri Dode (Rutaceae ミカン科)の果実である。 | ||
調製 | 夏から秋にかけて、未熟果実を採集し、乾燥陰干する。 | ||
産地 | 中国(貴州、湖南、広西、雲南、四川、陝西、浙江など)で栽培・生産 | ||
性状 |
扁球形又は球形を呈し、径2 ~ 5 mmである。外面は暗褐色~灰褐色で、油室による多数のくぼんだ小点がある。しばしば果柄を付け、果柄は長さ2 ~ 5 mmで、毛を密生する。果皮は成熟したものでは5室に開裂し、各室中には倒卵球形又は球形の褐色~黒褐色又は帯青黒色の艶のある種子がある。 特異なにおいがあり、味は辛く、後に残留性の苦味がある。 |
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成分 |
インドールアルカロイド:evodiamine、rutecarpine、rutaecarpineなど キノロンアルカロイド:evocarpine、N,N-dimethyl-5-methoxytryptamine、N-methylanthranylamide、synephrine その他:cyclic GMP(環状ヌクレオチド)、limonin(苦味成分)、鎖状テルペン(特異な香気) など |
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選品 | 果皮は裂開過ぎず、なるべく軸(果柄)が少なく、よく乾いたもので、黒褐色で辛みが強く、まろやかな香りのあるものが良い。 | ||
適応 | 漢方処方用薬:温補の健胃鎮痛利尿作用があり、胃内停水、胸満、嘔吐、冷え性、頭痛を改善する薬方に配合される。 | ||
漢方 処方例 |
呉茱萸湯(ごしゅゆとう) 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう) 温経湯(うんけいとう) 左金丸(さきんがん) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
情報更新日 2017/03/01 |