公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ロサ・カニナ

(バラ科)

 

撮影日 2025-10-18 見頃!

植物のある場所 ふれあいガーデン(草星舎手前)

ヨーロッパで広く普通にみられる野生バラで、ゲーテの詩やシューベルトの歌曲に歌われる「野ばら」のモデルは、このバラと考えられます。園芸バラの接木苗の台木は、日本ではノイバラを用いますが、欧州では本種を用いることが多いようです。
英名ではドッグローズ、これを直訳したイヌバラという和名もあります。また学名(種小名)のカニナ canina も「犬の」という意味です。カニナローズやカニナバラと呼ばれることもあります。
初夏に咲いた淡紅色一重咲きの花のあと、果実がつきます。バラ属では、果実にみえる壺状の部分は、子房を覆う「花床筒」が肥大したもので、子房以外の組織に由来するため偽果(ぎか)と呼ばれます。真の果実は偽果の中に多数あり、硬く、種子のような外観をしています。
偽果は、秋に橙色から赤色に熟し、ローズヒップと呼ばれ、茶剤(ローズヒップティー)として飲用されます。
【利用部分】果実(正確には偽果)
【用途】ハーブティー(ローズヒップティー)
【成分】ビタミンC、フラボノイドなど
【原産地】ヨーロッパ

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