公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

イイギリ

(イイギリ科 新体系ではヤナギ科)

 

撮影日 2025-10-07 見頃!

植物のある場所 有用樹木区

山地に分布する雌雄異株の落葉高木で、高さ10mから15mに達する大きな樹です。
葉は互生し、ハート型で大きく、飯を盛る皿として用いられたことから、「飯桐」の和名があります。
当園では、数年前に植えた雌木が成長し、昨年初めて結実しました。今年(2025年)は果実の数が増えて、いっそう見事になってきました。成木になると果実もごく高い枝につきますが、まだ木が若いので、眼前で結実の様子を観察できます。現在、果実はまだ朱橙色ですが、秋が深まるとともに深紅に熟し、落葉後も年末頃まで果実を鑑賞できる見込みです。果実を鑑賞する目的で、大きな庭園や公園に植えられることもあります。

イイギリ科は熱帯を中心に分布し、新エングラー体系において800種ほどを擁する科でした。その中のイイギリ属は、本種1種のみが属する単形属です。本属は、サリチル酸の配糖体であるサリシンを生成することから、ヤナギ科との類縁性が以前より指摘されており、DNAの分子解析の結果もこれを裏付けるものとして、APG分類体系では、イイギリ科の大部分がヤナギ科に統合されました。
【分布】本州・四国・九州・沖縄。日本国外では朝鮮半島、台湾、中国大陸

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