公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ルコウソウ

(ヒルガオ科)

有毒植物

 

撮影日 2025-09-22 見頃!

植物のある場所 有毒植物区ほか

よく伸びるつる性の茎に、羽状に細裂した葉を互生し、星形の一日花をつける、非耐寒性の一年草です。
葉に隙間が多いため、遮光重視のグリーンカーテン用途には今ひとつですが、繊細でソフトな茂みに群れ咲く小さな星形の花冠は、園芸植物としても魅力的です。
日本には江戸時代に渡来したとされ、漢字では縷紅草と書かれます。「縷」は「一縷の望み」などと言うように「細い糸」の意味、そして花の色から「紅」です。
(当園では植えていませんが、白花やピンクの個体もあります)
また同属のものとして、葉が切れ込まず草勢が強く、橙赤色の花をつけ、しばしば野生化するマルバルコウ(これも当園に植栽あり)、両種の種間雑種として作出され、葉の裂片が幅広なハゴロモルコウなども知られます。
本属の植物は、種子に含まれる樹脂配糖体のファルビチンが、強い腹痛と激しい下痢を催すものであることから、有毒植物として植えています。
近縁(同属とすることもある)のアサガオの種子にもファルビチンが含まれ、こちらはケンゴシ(牽牛子)の生薬名で峻下剤として日本薬局方に収載されていますが、やはり作用が激しく、素人療法や興味本位で服することは避けるべき生薬です。
【原産地】熱帯アメリカ
【有毒部分】種子
【有毒成分】樹脂配糖体(ファルビチン)

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