公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

グロリオサ・ルテア

(ユリ科 新体系ではイヌサフラン科)

有毒植物

 

撮影日 2022-07-05

植物のある場所 温室

葉の先端が巻きひげとなる、つる性の多年草で、上方へ反り返る花被片が特徴的です。グロリオサ属には数種が知られ、なかでも赤と黄色の大輪で、花束などによく使われるロスチャイルディアナG. rothschildiana、およびスリムな花被片のスペルバ(スーパーバ)G. superbaがよく知られています。本種ルテアはスペルバ種の1品種とされますが、独立種とされることもあります。
このように豪華な花が喜ばれ、温度さえあれば家庭でも咲かせられるグロリオサ各種ですが、いずれの種も、生命にかかわる強い毒性を有することにも注意が必要です。
グロリオサは、淡褐色で細長い塊茎(=球根、イモ)を地中に形成します。これがヤマノイモやナガイモに似ているため、誤って食べて重篤な中毒を起こす事例がしばしば発生しています。なお、グロリオサの塊茎をすりおろしても、ヤマノイモのように粘ることは無く、区別が可能です。
同じようにユリ科からイヌサフラン科へ分類の変わっている植物にイヌサフラン(コルチカム)があり、やはり強い毒性があることで知られます。
【別名】ユリグルマ、キツネユリ
【有毒部位】全草、とくに塊茎
【有毒成分】アルカロイド(コルヒチン)
【原産地】アフリカ、熱帯アジア。園芸品種も多数

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