公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

クチナシ

(アカネ科)

 

撮影日 2023-06-06

植物のある場所 漢方薬原料植物区

梅雨時に花をつける庭木の中でも、爽やかな香りをもつのがクチナシです。
園芸では八重咲きの品種(ヤエクチナシ、ガーデニア)に人気がありますが、雄しべ・雌しべが花弁化しており、結実しません。クチナシの薬用部位は果実ですので、薬用に栽培するクチナシは一重咲きを植える必要があります。
一重咲きのクチナシの花は、6枚(ときに5, 7枚)に分かれた花冠と、花冠裂片と互い違いに配置する6本の雄しべ、そして中央に立つ雌しべが明瞭に判る姿をしています。
果実は冬に橙赤色に熟し、薬用(サンシシ)のほか、天然食用色素としての利用もあります。
【生薬名】サンシシ(山梔子)
【薬用部分】果実。ときに湯通しまたは蒸したものを用いる
【用途】漢方処方用薬:消炎・排膿・清熱・鎮静(茵蔯蒿湯、黄連解毒湯ほか)
【成分】イリドイド配糖体(ゲニポシド)、カロテノイド色素(クロシン)など
【分布】本州(静岡県以西)・四国・九州・沖縄、台湾、中国大陸中南部ほか

新常用和漢薬集「サンシシ」

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