公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ナスタチウム

(ノウゼンハレン科)

 

撮影日 2025-04-25 見頃!

植物のある場所 温室エントランス

花の「距」

通常1年草として扱われる草本です。原産地(南米ペルー)では多年草です。わが国には江戸時代後期にもたらされたとみられ、観賞用の園芸草花として親しまれてきました。
科名および和名であるノウゼンハレンは、花がノウゼンカズラに似て、葉がハスに似る、という意味です。
本種は元来、2-3mに伸びるつる性植物ですが、観賞用には、鉢植にしやすいコンパクトな矮性品種が多く流通しています。また花には、後方に伸びる「距」がありますが、園芸品種にはこれが無いものもみられます。
葉や花を噛むと、ワサビやクレソンのようなピリッと辛い風味を呈することから、最近はハーブやエディブルフラワーとしての利用も増えており、原種に近い、つる性で花に距のある品種の栽培も増えてきました。
外見からは想像できませんがアブラナ科に比較的近く、同じアブラナ目に分類されます(APG体系の場合)。この目は、植物体内で辛味成分のカラシ油配糖体を生合成するものが多く、本種がもつ辛味も、それに由来します。
ナスタチウム(Nasturtium)は、本来アブラナ科オランダガラシ属(クレソン)の属名ですが、似た風味をもつ本種の呼称として、広まっています。
【別名】ノウゼンハレン、キンレンカ
【原産地】ペルー

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