公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ハナノキ

(カエデ科 新体系ではムクロジ科)

絶滅危惧II類(VU)

 

撮影日 2024-11-19

植物のある場所 有用樹木区

当園のシンボルツリーともいえる2本のハナノキです。今年(2024年)も紅葉が遅れ、下旬になってようやく色づきを増してきました。葉の裏面がやや白みがかっていることもあり、逆光で透かしたほうが鮮やかに見えます。
日本固有種で、愛知県北東部から岐阜県南部・長野県南部にかけての丘陵地や台地に散在する低湿地に特有の落葉高木です。
このような分布を示す植物は東海丘陵要素と呼ばれ、他にはモクレン科のシデコブシなども該当します。
ハナノキは雌雄異株で、春、展葉前に咲く紅色の花序が特徴的であることから「花の木」の和名があります。
晩秋には鮮やかな紅葉を見せ、地面に散り敷いた葉も美しいものです。
自然分布域が限られることに加え、生育地における植林やゴルフ場建設などにより個体群の存続が危ぶまれるため、絶滅危惧植物に指定されています。
なお、新しいAPG分類体系ではカエデ科がすべてムクロジ科に統合されています。

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