公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ツワブキ

(キク科)

 

撮影日 2024-11-05

植物のある場所 民間薬原料植物区、有用樹木区樹下など

比較的暖かい地方の、海岸付近の崖地などに自生する、常緑の多年草です。秋から初冬に明るい黄色の花を咲かせます。花の少なくなる初冬に咲くことや、常緑であることから植栽にも多用され、和風の庭にあしらったり、都市部のビル街の修景用途でもよく見かけます。白や黄色の斑入り葉の品種もあり、野生型の深緑単色タイプともども植えられています。
若葉の葉柄を材料として、フキと同じく「きゃらぶき」を作ることもあります。ツワブキで作ったきゃらぶきは、ねっとりした食感になります。もっとも、キク科の中でツワブキ属はフキとは縁が遠く、むしろマルバダケブキなどを含むメタカラコウ属に近い植物で、古くはメタカラコウ属へ分類されることもありました。
【生薬名】タクゴ(橐吾)
【薬用部分】葉、根茎
【用途】腫れ物、打ち身、捻挫などに外用
【成分】青葉アルデヒド(ヘキセナール)、精油
【分布】東北南部〜沖縄、台湾、朝鮮半島南部、中国南部

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