公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

サフラン

(アヤメ科)

 

撮影日 2022-11-08

植物のある場所 製薬原料植物区ほか

淡紫色の花をつける、秋咲きのクロッカス属です。利用する部分はめしべの柱頭で、垂れ下がって紅赤色を呈し、1つの花に3本あります(基部で1本にまとまっている)。柱頭は水溶性の黄色色素を多量に含んでおり、薬用以外にも料理の香りづけと着色を目的として、パエリアやブイヤベースなどに用いられています。
なお、観賞用に栽培される冬咲き・春咲きのクロッカス属は、柱頭がこのようにならず、利用できません。
また、名前の似ているイヌサフラン(コルチカム)は有毒です。科も異なり(ユリ科あるいはイヌサフラン科)、重篤な中毒事例も起きており、間違えないように注意が必要です。
【生薬名】サフラン
【薬用部分】柱頭
【用途】ヨーロッパでは鎮静、通経薬に使用。日本では冷え性などの改善に温湯で服用。
【成分】カロテノイド配糖体(クロシン)、精油(サフラナール)など
【原産地】小アジア、ヨーロッパ南部

新常用和漢薬集「サフラン」

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