公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

アサガオ

(ヒルガオ科)

黒実種

撮影日 2020-09-16

植物のある場所 製薬原料植物区

白実種

夏から初秋の観賞用草花として定番であり、学校でも理科の教材として身近に親しまれるアサガオは、非耐寒性の多年草で、日本では晩秋に枯れるため一年草として扱います。
奈良時代に薬用としてわが国に持ち込まれたと考えられています。美しい花を咲かせることから次第に観賞用の植物として発展し、江戸時代以降に変化アサガオ、大輪アサガオなど数多くの品種が日本で作出されました。

原種に近いアサガオは、花が青色の丸い小輪、葉は「並葉」と呼ばれる3つに分かれた形です。当園で栽培しているアサガオはこれに近いもので、種子の色は黒色です。
また白い花で種子も白っぽい系統も栽培しています(右写真)。薬用としては白黒どちらの色の種子も特に区別なく用いるようです。
ケンゴシは作用が強く、激しい下痢や腹痛を引き起こす点において有毒植物としての側面もあるので、素人療法や興味本位で服することは避けるべきです。
なお原種に近いアサガオは花弁が薄く、観賞用品種に比べて早い時間に花がしぼみます。当園のアサガオの観察には、曇って涼しい日の午前10時頃までが適しています。
【生薬名】ケンゴシ(牽牛子)
【薬用部分】種子
【用途】民間薬として少量で緩下薬、量を増すと俊下薬
【成分】樹脂配糖体(ファルビチン等)、脂肪油等
【原産地】熱帯アジア

新常用和漢薬集「ケンゴシ」

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