新常用和漢薬集
名称 |
ケンゴシ
(牽牛子)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Pharbitis Seed | 生薬ラテン名 | PHARBITIDIS SEMEN |
![]() 生薬名:ケンゴシ |
![]() 植物名:アサガオ |
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基原 | アサガオPharbitis nil Choisy (Convolvulaceae ヒルガオ科)の種子。 | ||
調製 | 晩秋全草を掘り起こしながら巻きとり、乾燥後、打ちたたいて種子を分離し、成熟種子を集め乾燥する。 | ||
産地 | 中国。 | ||
性状 |
球を縦に4 ~ 6等分した形を呈し、長さ6 ~ 8 mm 、幅3 ~ 5 mmである。外面は黒色~灰赤褐色又は灰白色で、平滑であるが、多少縮んであらいしわがある。横切面はほぼ扇形で、淡黄褐色~淡灰褐色を呈し、質は密である。ルーペ視するとき、種皮の外面には短い毛が密生し、隆起線の下端にへそがくぼんでいる。種皮は薄く、外層は暗灰色、内層は淡灰色である。一端の横切面では不規則に縮んだ2枚の子葉があり、その間に背面の中央から隆起部に達する2枚の薄い隔膜がある。へそを有する他端の横切面では隔膜は認められない。子葉の切面には暗灰色の分泌物孔を認める。100粒の質量は約3.5 gである。 砕くとき僅かににおいがあり、味は油のようで僅かに刺激性である。 |
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成分 |
樹脂配糖体:pharbitin その他:脂肪酸、アミノ酸 など |
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選品 | 肥大充実して粒のそろったものが良品である。 | ||
適応 | 民間薬:峻下薬(0.5~1.5 g/日)、緩下薬(0.2~0.3 g/日)として煎服。 | ||
漢方 処方例 |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
園芸品種が多い。外面の黒いものは黒牽牛子、灰白色のものを白牽牛子という。 Pharbitis 属の種子には類似したものが数種あるが薬用には適さない。 |
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情報更新日 2017/03/01 |