公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

シクンシ

(シクンシ科)

 

撮影日 2023-08-26

植物のある場所 温室

常緑のつる性木本で、薬用部分は果実ですが、温室での結実はきわめて稀のようです。
漢字表記および中国語名は「使君子」で、その薬効が天子からつかわされた使者(のような薬)といった意味合いをもつようです。
花はぶらさがるように群れ咲き、新しい花は、おもに夜に開花します。開花直後は真っ白で、夜が明けて翌日になると徐々にピンクから紅色へと染まります。花からはモモの果実に似た芳香が漂い、夜間は一層香りが強まります。
シクンシ科は世界の熱帯・亜熱帯に500種以上が分布します。それらの中には薬用植物も多く、アーユルヴェーダ三果とよばれるうちの2種(ミロバランノキおよびセイタカミロバラン)などが属します。日本には南西諸島と小笠原諸島に2種(モモタマナとヒルギモドキ)のみが分布します。
【生薬名】シクンシ(使君子)
【薬用部分】果実
【用途】寄生虫(回虫・蟯虫など)の駆除
【成分】キスカル酸(アミノ酸の一種)
【原産地】インド、マレー半島、ニューギニア

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