新常用和漢薬集
名称 |
ソヨウ
(蘇葉)
第十七改正日本薬局方 収載
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別名 | 紫蘇葉 | ||
英名 | Perilla Herb | 生薬ラテン名 | PERILLAE HERBA |
![]() 生薬名:ソヨウ |
![]() 植物名:シソ |
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基原 |
シソPerilla frutescens Britton var. crispa W. Deane (Labiatae シソ科) の葉及び枝先。 定量するとき、換算した生薬の乾燥物に対し、ペリルアルデヒド0.08%以上を含む。 |
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調製 | 夏の開花期直前全草を引き抜くか、枝梢を摘みとり、葉を分離して乾燥する。 | ||
産地 | 日本(岩手・高知・鳥取・栃木県)、中国(湖南・湖北・四川・江蘇・河北・浙江・河南省など)で栽培。 | ||
性状 | 通例、しわがよって縮んだ葉からなり、しばしば細い茎を含む。葉は両面とも帯褐紫色、又は上面は灰緑色~帯褐緑色で下面は帯褐紫色を呈する。水に浸してしわを延ばすと、葉身は広卵形~倒心形で、長さ5~12 cm、幅5~8 cm、先端はややとがり、辺縁にきょ歯があり、基部は広いくさび状を呈する。葉柄は長さ3~5 cmである。茎及び葉柄の横断面は方形である。特異なにおいがあり、味は僅かに苦い。 | ||
成分 |
精油:perillaldehyde、l-limonene、 α-pinene、 β-pinene、 3-octanol、 1-octen-3-ol、 linalool、 caryophyllene、 α-farnesene 8-p-menthen-7-ol、 l-perillylalcohol アントシアン配糖体:shisoninなど フラボン類:apigenin、luteolin 及びそれらの配糖体 その他:caffeic acid、 rosmarinic acid など |
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選品 | 精油含量が高く、特有のにおいの強いもが良品。 | ||
適応 | |||
漢方 処方例 |
藿香正気散(かっこうしょうきさん)、参蘇飲(じんそいん) 香蘇散(こうそさん) 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
近縁植物のエゴマは葉が厚く、緑色で茎や花序に長い軟毛が多く、シソと異なる臭がある。 さらに、レモン臭のあるレモンエゴマが日本各地で野生している。 シソには遺伝的に異なる6系統があり、主成分が perilla ketone のものがある。 これには気管支に好ましくない作用があるのでソヨウには調製すべきでない。 その他のシソとしてはチリメンジソ、カタメンジソ、アオジソ、チリメンアオジソなどがある。 チリメンジソは葉の両側とも暗紫色で、しわがありちぢれる。 カタメンジソは上面緑色、下面紫色。 アオジソ、チリメンアオジソでは両面緑色で、アオジソはしわがありちぢれる。 通例、アオジソ、チリメンアオジソは使用しない。 |
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情報更新日 2020/05/14 |