新常用和漢薬集
名称 |
マオウ
(麻黄)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Ephedra Herb | 生薬ラテン名 | EPHEDRAE HERBA |
![]() 生薬名:マオウ |
![]() 植物名:Ephedra sinica Stapf |
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基原 | Ephedra sinica Stapf, Ephedra intermedia Schrenk et C.A.Meyer 又は Ephedra equisetina Bunge (Ephedraceae マオウ科)の地上茎。 | ||
調製 | 9~10月に草質茎を刈り取り、天日干しする。 | ||
産地 | 中国(遼寧、山西、陜西、河北) | ||
性状 |
細い円柱状~楕円柱状を呈し、径0.1 ~ 0.2 cm、節間の長さ3 ~ 5 cm、淡緑色~黄緑色である。外面に多数の平行する縦溝があり、節部にはりん片状の葉がある。葉は長さ0.2 ~ 0.4 cm、淡褐色~褐色で、通例、対生し、その基部は合着して、筒状になっている。 茎の横切面をルーペ視するとき、円形~楕円形で、周辺部は灰緑色~黄緑色を呈し、中心部は赤紫色の物質を充満するか又は中空である。節間部を折るとき、折面の周辺部は繊維性で、縦に裂けやすい。 僅かににおいがあり、味は渋くて僅かに苦く、やや麻ひ性である。 |
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成分 |
アルカロイド:(l)-ephedrine、(d)-pseudoephedrin、ephedroxane、 (l)-norephedrine、(l)-N-methylephedrine、(d)-N-methylpseudoephedrine その他:オキサゾリジン誘導体、フラボノイド、タンニンなど |
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選品 | 換算した生薬の乾燥物に対し、総アルカロイド(エフェドリン及びプソイドエフェドリン) 0.7%以上を含み、茎が硬く、淡緑色で内心が充実し味が渋く、やや舌を麻痺する。褐色となったものや木質茎の混入のないものが良品である。 | ||
適応 | 漢方処方用薬:発汗、鎮痛、鎮咳、去痰、利尿作用があり、発熱悪寒、頭痛、身体疼痛、骨節痛、呼吸困難、喘咳(ぜんがい)、黄疸などを改善する薬方に配合される。 | ||
漢方 処方例 |
麻黄湯(まおうとう)、葛根湯(かっこんとう) 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、越婢湯(えっぴとう) 大青竜湯(だいせいりゅうとう) 麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)、薏苡仁湯(よくいにんとう) 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、麻黄附子甘草湯 (まおうぶしかんぞうとう) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
情報更新日 2020/05/14 |