新常用和漢薬集
名称 |
ハンゲ
(半夏)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Pinellia Tuber | 生薬ラテン名 | PINELLIAE TUBER |
![]() 生薬名:ハンゲ |
![]() 植物名:カラスビシャク |
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基原 | カラスビシャクPinellia ternata Breitenbach (Araceae サトイモ科)のコルク層を除いた塊茎。 | ||
調製 | 7~8月に採集し、泥砂を洗い落としたのち、ひげ根と外皮を除き、陽乾又は加熱乾燥する。 | ||
産地 | 中国(四川、湖北、安徽、江蘇、雲南、貴州、山東) | ||
性状 |
やや扁圧された球形~不整形を呈し、径 0.7 ~ 2.5 cm、高さ 0.7 ~ 1.5 cm である。外面は白色~灰白黄色で、上部には茎の跡がくぼみとなり、その周辺には根の跡がくぼんだ細点となっている。質は充実する。切面は白色、粉性である。 ほとんどにおいがなく、味は初めなく、やや粘液性で、後に強くえぐ味を残す。 |
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成分 |
刺激物質:homogentisic acid(えぐ味) フラボノイド:apigenin 6,8-C-diglycoside その他:アミノ酸、脂肪酸、多糖体など |
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選品 | 粒が大きく、外面および内面の色が白く、粉性があり、内面の質が充実してえぐ味の強いもの。 | ||
適応 | 漢方処方用薬:胃内停水による嘔吐、咳を鎮め、痰を去る。唾液分泌を亢進し、咽喉痛を収める。 | ||
漢方 処方例 |
小柴胡湯などの柴胡剤、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう) 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、解急蜀椒湯(かいきゅうしょくしょうとう) 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
情報更新日 2020/05/14 |