公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

フジマメ

(マメ科)

 

撮影日 2026-07-14 見頃!

植物のある場所 漢方薬原料植物区、民間薬原料植物区

暑い気候に強い、つる性の一年草です。花が藤紫色で葉・茎・豆果(豆さや)も紫色を帯びる品種(本項の画像)と、花が白く葉・茎・豆果が明るい緑色の品種(まもなく開花)が知られます。
両品種の交雑を防ぐため、紫を民間薬原料植物区に、白を漢方薬原料植物区に、それぞれ距離を離して植栽しており、花色や葉色の違いを比較観察頂けます。
花色によって種子(豆)の色も異なり、紫花の品種に実る紫みを帯びた黒い種子をコクヘンズ(黒扁豆)、白花の品種に実る黄白色の種子をハクヘンズ(白扁豆)と称します。薬用としては白花品種のハクヘンズが温性であるとして、こちらが生薬のヘンズ(扁豆)として、日本薬局方に収載されています。
学名は、日本薬局方ではリンネが命名した Dolichos lablab L. としていますが、近年の資料では独立属を立てて Lablab purpureus としている場合もあります。
ときに、野菜のインゲンマメといえば、標準和名および関東では、別属のサイトウ(菜豆 Phaseolus vulgaris)をいいますが、そもそもは17世紀半ば、中国・明朝末期の高僧「隠元禅師」が、フジマメを関西へ持ち込んだことに由来する名称であり、現在も関西を中心に、インゲンマメ(隠元豆)といえば本種フジマメを指す呼び名となっています。
【生薬名】ヘンズ(扁豆)
【薬用部分】黄白色の種子
【用途】消化不良、嘔吐、下痢
【成分】クマリン誘導体(スコポレチン)、炭水化物、タンパク質ほか
【原産地】熱帯アフリカ付近と推定

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