新常用和漢薬集
名称 |
キキョウ
(桔梗)
第十七改正日本薬局方 収載
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別名 | 桔梗根(キキョウコン) | ||
英名 | Platycodon Root | 生薬ラテン名 | PLATYCODI RADIX |
![]() 生薬名:キキョウ |
![]() 植物名:キキョウ |
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基原 | キキョウPlatycodon grandiflorus A. De Candolle(Campanulaceae キキョウ科)の根。 | ||
調製 | 秋期に根を掘り取り、水洗して乾燥するもの(生干桔梗)と、コルク皮を除き乾燥するもの(晒桔梗)がある。 | ||
産地 | 北海道・長野・新潟・富山県などの野生品または栽培品。中国、韓国。 | ||
性状 |
不規則なやや細長い紡錘形~円錘形を呈し、しばしば分枝し、外面は灰褐色、淡褐色または白色である。 主根は長さ10~15 cm、径1~3 cmで、上端に茎を除いた跡がくぼみとなって残り、その付近に細かい横じわと縦みぞがあり、多少くびれている。根頭部を除く根の大部分には粗い縦じわ及び横みぞがあり、また皮目様の横線がある。質は堅いが折りやすい。折面は繊維性でなく、しばしば大きなすき間がある。横切面をルーペ視するとき、形成層の付近はしばしば褐色を帯びる。皮部の厚さは木部の径よりやや薄く、殆ど白色で、ところどころにすき間があり、木部は白色~淡褐色を呈し、その組織は皮部よりもやや密である。 わずかににおいがあり、味は初めなく、後にえぐくて苦い。 |
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成分 | サポニン(platycodin D、A、Cなど)。多糖類(inulinなど)。 | ||
選品 | 肥大充実した白くえぐ味の強いものが良い。軽質でうつろのものや砕けているものは劣等品である。 | ||
適応 |
漢方処方用薬:去痰、排膿の目的で粘痰、膿腫のある疾患に用いられる。 家庭薬:去痰の目的で粉末、流エキスを用いる。 |
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漢方 処方例 |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 | 第17改正日本薬局方 第一追補で基原表記(種小名)に修正があった。(grandiflorum → grandiflorus) | ||
情報更新日 2018/04/27 |