新常用和漢薬集
| 名称 | 
						 
								
								ケイヒ
								(桂皮)
							 
							
								
								第十八改正日本薬局方 収載							 
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| 英名 | Cinnamon Bark | 生薬ラテン名 | CINNAMOMI CORTEX | 
						 
生薬名:ケイヒ  | 
					
						 
植物名:Cinnamomum cassia  | 
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| 基原 | Cinnamomum cassia J. Presl(Lauraceae クスノキ科)の樹皮又は周皮の一部を除いた樹皮 | ||
| 調製 | 太い幹の樹皮または周皮を剥がし,コルク層を除き乾燥する. | ||
| 産地 | 中国南部,インド南部,ベトナム. | ||
| 性状 | 
						通例,半管状または巻き込んだ管状の皮片で,厚さ0.1 ~ 0.5 cm,長さ5 ~ 50 cm,径 1.5 ~ 5 cm である.外面は暗赤褐色を呈し,内面は赤褐色を呈し,平滑である.破折しやすく,折面はやや繊維性で赤褐色を呈し淡褐色の薄い層がある. 特異な芳香があり,味は甘く,辛く,後にやや粘液性で,僅かに収れん性である.  | 
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| 成分 | 
						精油:cinnamaldehyde(日局18確認), cinnamyl acetate, phenylpropyl acetate, cinnamic acid,  salicylaldehyde その他:タンニン, 芳香族化合物配糖体, ジテルペノイドなど  | 
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| 選品 | 辛味が強く甘味があって,渋味のないものが良い.極度に粘液性の強いものは劣等品である. | ||
| 適応 | 
						発汗,解熱,鎮痛(頭痛,身体疼痛など),鎮静(のぼせ),鎮痙などに用いられる. 生薬製剤に芳香性健胃薬として食欲不振,消化不良に粉末が配合される.  | 
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						漢方 処方例  | 
					
						 麻黄湯(まおうとう) 大青竜湯(だいせいりゅうとう) 桂枝湯類(けいしとうるい) 苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)  | 
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| 貯法 | 密閉容器 | ||
| 備考 | 
						Cinnamomum sieboldii の根から採取したものをニッケイ(肉桂)と呼び,菓子や香料として用いる. ケイシ(桂枝,Cinnamon Twig,CINNAMOMI RAMULUS;日本薬局方外生薬規格2022収載)はCinnamomum cassia の小枝である.一般には桂皮が用いられる. 過去には,近縁植物(Cinnamomum zeylanicum,C. obtussifolium,C. obtussifolium var. loureiriiなど)の樹皮も用いられていた.  | 
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情報更新日 2022/05/13  | |||






