公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
ウイキョウ (茴香)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Fennel 生薬ラテン名 FOENICULI FRUCTUS
ウイキョウ
生薬名:ウイキョウ
ウイキョウ
植物名:ウイキョウ
基原 ウイキョウ Foeniculum vulgare Miller (Umbelliferae セリ科)の果実
調製 9月ごろ,果実が黄色く熟す少し前に果軸ごと採集し,日干しにしてから乾燥後,果実を集める.
産地 中国(内蒙古自治区,山西省など),日本(長野,鳥取県など)
性状 双懸果で長円柱形を呈し,長さ 3.5 ~ 8 mm,幅 1 ~ 2.5 mm である.外面は灰黄緑色~灰黄色で,互いに密接する2個の分果の各々には5本の隆起線がある.双懸果はしばしば長さ 2 ~ 10 mm の果柄を付ける.
特異なにおい及び味がある.
成分 精油:anethole(日局18確認),estragole,d-limonene,l-limonene,dl-limonene ,d-fenchone,α-pinene,β-pinene,camphor,γ-terpinene,p-cymene
その他:anisaldehyde
選品 肥大していて,粒がそろい,黄緑色を帯び,芳香が強く,やや甘みがあるものが良い.
適応 芳香性健胃・駆風・去痰作用があり,製剤として,用いられる.
理気作用があり,腹部の膨満感や痛みを改善し,健胃を期待する薬方に配合される.
漢方
処方例

安中散(あんちゅうさん)
構成生薬のうち,茴香,延胡策縮砂の組み合わせにより,食欲不振,膨満感,腹痛を改善する.

丁香柿蒂湯(ちょうこうしていとう)
構成生薬のうち,茴香,丁子(丁香)の組み合わせにより,しゃっくりを止める.

貯法 密閉容器

情報更新日 2022/05/13

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