公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
カミツレ
日本薬局方外生薬規格2022 収載
英名 German Chamomile Flower 生薬ラテン名 CHAMOMILLAE FLOS
カミツレ
生薬名:カミツレ
カミツレ
植物名:カミツレ
基原 カミツレ Matricaria chamomilla Linné ( Compositae キク科) の頭花
調製 初夏,管状花が全開して花床が盛り上がった頃に頭花を摘み取る.
産地 ヨーロッパ(エジプトなど),日本
性状 円錐形の頭花で,径 2 ~ 8 mm,高さ 2 ~ 8 mm,黄褐色の管状花,淡黄褐色の舌状花及び総苞からなり,総苞にはしばしば花序軸を伴う.管状花は両性で,花冠の先端は 5 裂する.舌状花は雌性で 10 〜 20 個からなり,花冠には 4 脈があり,上端は 3 裂する. そう果は冠毛を欠く.総苞片は倒ひ針形でりん片状を呈し,20 〜 30 個か重なりあう.花床は中空である.質は軽く,砕きやすい.
特異な芳香があり,味は僅かに苦い.
成分 セスキテルペン(精油):(-)-α-bisabolol, chamazulenなど
クマリン:hernarin, umbelliferone
フラボノイド:apigenin, luteolin, quercetinおよびそれらの配糖体
ポリアセチレン,脂質
選品 香気強く,新鮮で花柄の少ないものが良品である.
適応 発汗 駆風 洗眼 浴湯料などに用いられる.
漢方
処方例
漢方では用いない.

貯法 密閉容器
備考 漢方では用いず,ハーブティー,外用剤,浴湯料とする.
Anthemis nobilis Linné の頭花をローマカミツレ(カミツレが1〜2年草であるのに対し多年草で,花床は充実している)と称し,カミツレと同様に用いる.

情報更新日 2023/09/15

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