公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
アセンヤク (阿仙薬)
第十八改正日本薬局方 収載
別名  ガンビール
英名 Gambir 生薬ラテン名 GAMBIR
アセンヤク
生薬名:アセンヤク
 

(写真準備中)

 
植物名:Uncaria gambir
基原 Uncaria gambir Roxburgh(Rubiaceae アカネ科)の葉及び若枝から得た水製乾燥エキス
調製 収穫した葉付きの小枝を鍋などで6 ~ 8時間煮る.時々撹拌しながら葉を破砕して,その色が褪せて黄色に変色し初めたら,葉を取り除き,浸出液を煮詰め,濃厚になった液を桶などに移し,棒で良く練りながら冷却し,粘土様の塊に凝固させ,角形,円形,塊状の製品に仕上げる.
産地 インドネシア領ピンタン島,リアウ諸島,スマトラ島北部.マラッカ海峡沿岸地方原産.マレー半島,スマトラ,ボルネオなどに分布し,東南アジアで栽培される.
性状 褐色 ~ 暗褐色の砕きやすい塊で,内部の色は淡褐色を呈する.
僅かににおいがあり,味は極めて渋く苦い.
成分 カテキン類: (+)-catechin, (±)-catechin, (+)-epicatechin, quercetin
ビスフラボノイド (chalcone-flavan dimer):gambiriin
インドールアルカロイド:gambirtannine, dihydrogambirtannine
その他:Gambiriin A1, A2, A3, B1, B2, B3, C など
選品 色は淡褐色で質が軽くて脆い,渋みの少ない甘味のあるものが良い.
適応 収斂性止瀉薬,口腔清涼剤の原料として用いられる.また,ヨーロッパでは皮なめしのタンニン原料として用いられる.
漢方
処方例

響声破笛丸(きょうせいはてきがん)

貯法 密閉容器
備考 口腔清涼剤の原料.また,止瀉剤,整腸薬として用いる.
ガンビールを水で練り,石灰を加えてビンロウジに塗布し,キンマの葉で包んだものを嗜好品としていたが,19世紀に至りマレー半島,スマトラ,ボルネオなどで栽培されるようになり,皮なめし用としてヨーロッパに紹介された.
初版日本薬局方から収載.

情報更新日 2022/08/03

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