新常用和漢薬集
名称 |
アセンヤク
(阿仙薬)
第十七改正日本薬局方 収載
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別名 | ガンビール | ||
英名 | Gambir | 生薬ラテン名 | GAMBIR |
![]() 生薬名:アセンヤク |
(写真準備中) 植物名:ガンビール |
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基原 | Uncaria gambir Roxburgh(Rubiaceae アカネ科)の葉及び若枝から得た乾燥水製エキスである。 | ||
調製 | 収穫した葉付きの小枝を鍋などで6 ~ 8時間煮る。時々撹拌しながら葉を破砕して、その色が褪せて黄色に変色し初めたら、葉を取り除き、浸出液を煮詰め、濃厚になった液を桶などに移し、棒で良く練りながら冷却し、粘土様の塊に凝固させ、角形、円形、塊状の製品に仕上げる。 | ||
産地 | インドネシア領ピンタン島、リオー群島、スマトラ北部。マラッカ海峡沿岸地方原産。マレー半島、スマトラ、ボルネオなどに分布し、東南アジアで栽培される。 | ||
性状 |
褐色~暗褐色の砕きやすい塊で、内部の色は暗褐色を呈する。 僅かににおいがあり、味は極めて渋く苦い。 |
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成分 |
カテキン類: (+)-catechin、 (±)-catechin、(+)-epicatechin、quercetin ビスフラボノイド (chalcone-flavan dimer):gambiriin インドールアルカロイド:gambirtannine、dihydrogambirtannine その他:Gambiriin A1、A2、A3、B1、B2、B3、C など。 |
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選品 | 色は淡褐色で質が軽くて脆い、渋みの少ない甘味のあるものがよい。 | ||
適応 | 収斂性止瀉薬、口腔清涼剤の原料として用いられる。また、ヨーロッパでは皮なめしのタンニン原料として用いられる。 | ||
漢方 処方例 |
響声破笛丸(きょうせいはてきがん) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
口腔清涼剤の原料。また、止瀉剤、整腸薬として用いる。 ガンビールを水で練り、石灰を加えてビンロウジに塗布し、キンマの葉で包んだものを嗜好品としていたが、19世紀に至りマレー半島、スマトラ、ボルネオなどで栽培されるようになり、皮なめし用としてヨーロッパに紹介された。 初版日本薬局方から収載。 |
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情報更新日 2017/02/27 |