新常用和漢薬集
名称 |
ガジュツ
(莪蒁、莪朮)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Curcuma Rhizome | 生薬ラテン名 | CURCUMAE RHIZOMA |
![]() 生薬名:ガジュツ |
![]() 植物名:ガジュツ |
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基原 | 1) ガジュツCurcuma zedoaria Roscoe、2) C. phaeocaulis Valeton、3) C. kwangsiensis S.G.Lee et C.F.Liang(Zingiberaceae ショウガ科)の根茎を、通例、湯通ししたもの。 | ||
調製 | 地上部が枯れた晩秋から初冬にかけて根茎を掘り取り、細根や土砂を除去する。通例、湯通しした後、日陰で乾燥させる。 | ||
産地 | ベトナム、タイ、ミャンマー、台湾、中国南部、日本(屋久島・種子島)等 | ||
性状 |
ほぼ卵形~長卵形、又は円錐形を呈し、長さ2 ~ 8cm、径1.5 ~ 4 cm である。 外面は灰黄褐色~ 灰褐色で、節は環状に隆起し、節間は0.3 ~ 0.8 cm で、根の跡及び分枝した根茎の小隆起がある。質は堅い。横断面は皮層と中心柱が明瞭で、皮層は厚さ2 ~ 5 mm である。横断面の色は、 1) Curcuma zedoaria に由来するものは灰褐色、 2) C. phaeocaulis に由来するものは淡黄色~灰黄色又は淡黄緑色~灰黄緑色、 3) C.kwangsiensis に由来するものは帯紫褐色~暗紫褐色で、ときに光沢がある。 特有の匂いがあり、味は辛くて苦く、かめば清涼感がある。 |
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成分 |
精油:0.5 ~ 1.5 % セスキテルペノイド: furanodiene、furanodienone、curzerenone、dehydrocurdionete、zederone、curcumenol、germacrone、furanogermenone、(4S,5S)-(+)-germacrone、4,5-epoxide、zedoarol、13-hydroxygermacrone、curzeone、curcumen、curcumenone モノテルペノイド:1,4-cineole、α -pinene、d-camphene |
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選品 | よく肥大し、内部のしまった、香りのよい新しい物がよい。 | ||
適応 | 活血、理気、止痛、健胃、胆汁分泌促進作用があり、消化不良による腹部の腫瘤や腹痛、胸痛、月経痛、月経閉止、打撲傷などに用いる。 | ||
漢方 処方例 |
散腫潰堅湯 |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
第一追補で漢字表記、英名、ラテン名、基原植物、性状に修正が有った。 日本では主に一般薬に配合されている。 |
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情報更新日 2019/05/09 |