新常用和漢薬集
名称 |
ロートコン
(ロート根)
第十七改正日本薬局方 収載
劇薬 |
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英名 | Scopolia Rhizome | 生薬ラテン名 | SCOPOLIAE RHIZOMA |
![]() 生薬名:ロートコン |
![]() 植物名:ハシリドコロ |
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基原 | ハシリドコロ Scopolia japonica Maximowicz, Scopolia carniolica Jacquin 又は Scopolia parviflora Nakai (Solanaceae ナス科)の根茎及び根である。 | ||
調製 | 我が国では、5~6月ごろ茎葉が枯死する前に根を掘り取り、ひげ根を去り水洗いし、筵(むしろ)に広げて日干しする。十分乾燥するには、約2ヶ月を要する。 | ||
産地 | 中国、韓国 | ||
性状 |
主として不規則に分枝する多少曲がった根茎からなり、長さ約15 cm、径3 cmに達し、ときには縦割されている。外面は灰褐色でしわがあり、ところどころくびれて分節し、先端にはまれに残茎がある。各節の上面には茎の跡があり、側面及び下面には根又はその残基がある。折面は粒状で灰白色~淡褐色を呈し皮部の色はやや薄い。 特有なにおいがある。 |
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成分 |
トロパンアルカロイド:(-)-hyoscyamine、atropine、(±)-scopolamine オキシクマリン:scopoletin、scopolin |
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選品 | よく肥大したもので、新鮮なものがよい。 | ||
適応 | ロートエキスは胃酸過多、胃痛、胃痙攣、痙攣性便秘などに消化液分泌抑制の目的で用いる。 | ||
漢方 処方例 |
通常、漢方処方には使用しない。 | ||
貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
有毒である。専らロートエキスとして流通する。 第17改正日本薬局方 第二追補において、性状に関する記載が一部見直された。 |
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情報更新日 2020/05/14 |