新常用和漢薬集
名称 |
モッカ
(木瓜)
日本薬局方外生薬規格2022 収載
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英名 | Chaenomeles Fruit | 生薬ラテン名 | CHAENOMELIS FRUCTUS |
生薬名:モッカ |
植物名:カリン,ボケ |
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基原 | 1) カリン Chaenomeles sinensis Koehne の偽果(光皮モッカ)又は 2) ボケ Chaenomeles speciosa Nakai(Rosaceae バラ科)の偽果(皺皮モッカ) | ||
調製 | 秋~初冬に成熟果実を採取し,通例縦に二つ割り,ときに横切りして乾燥する. | ||
産地 | 日本,中国 | ||
性状 |
1) 光皮モッカ 楕円体 ~ 卵形体を,通例,縦割りした形を呈し,長さ6.5 ~ 10 cm,幅3.5 ~ 5.0 cm,しばしば横切したものもある.外面は赤褐色 ~ 暗褐色を呈し,果肉の断面は赤褐色 ~ 黄褐色で顆粒状の斑点がある.果肉の厚さは1 ~ 2 cm で,内部には隔壁があり,これに多数の種子が付くか,又はしばしば脱落して中空となる.種子は扁平なほぼしずく形で,長さ0.5 ~ 1.0 cm,幅0.2 ~ 0.5 cm,堅く,暗褐色を呈する. 特異なにおいがあり,酸味があり収れん性である. 2) 皺皮モッカ 楕円体 ~ 卵形体を,通例,縦割りした形を呈し,長さ4 ~ 9 cm,幅2 ~ 5 cm,しばしば横切したものもある.外面は赤紫色 ~ 赤橙色を呈し,不規則な深いしわがある.果肉の断面は赤褐色 ~ 黄褐色で辺縁が縮んで内側に巻く.内部には隔壁があり,これに多数の種子が付くか,又はしばしば脱落して中空となる.種子は扁平な三角形で,長さ0.5 ~ 1.0 cm,幅0.2 ~ 0.5 cm,堅く,暗褐色を呈する. 特異なにおいがあり,酸味があり収れん性である. |
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成分 |
有機酸:malic acid, tartaric acid, citric acid サポニン,タンニン |
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選品 | 果肉部が厚く充実し,赤褐色を帯びて酸味があるものが良い. | ||
適応 | 舒筋・活絡・止瀉・利水作用があり,脚気,関節痛・心不全・腎不全によるむくみなどを治療する薬方に配合される. | ||
漢方 処方例 |
鶏鳴散加茯苓(けいめいさんかぶくりょう) |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
日本ではカリンの成熟果実を用いるが,中国ではボケの成熟果実を用い,カリンの成熟果実を光皮木瓜(榠樝:めいさ)として区別する. 民間では砂糖煮・果実酒などに製して,咳止めに使用する. |
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情報更新日 2022/08/02 |