新常用和漢薬集
名称 |
エイジツ
(営実)
第十七改正日本薬局方 収載
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別名 | 玉営実、営実仁 | ||
英名 | Rose Fruit | 生薬ラテン名 | ROSAE FRUCTUS |
![]() 生薬名:エイジツ |
![]() 植物名:ノイバラ |
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基原 | ノイバラRose multiflora Thunberg (バラ科 Rosaceae) の偽果又は果実。 | ||
調製 | 夏の終わりから秋にかけて、偽果又は果実を採集し、天日で乾燥する。 | ||
産地 | 中国、北朝鮮。 | ||
性状 |
偽果は球形、だ円球形又は扁球形を呈し、長さ5 ~ 9.5 mm、径3.5 ~ 8 mmである。外面は赤色~暗褐色で、滑らかで艶がある。しばしば一端に長さ約 10 mmの果柄を付け、他端にがく片のとれた五角形のがくの残基がある。内部には周壁に銀白色の毛が密生し、5 ~ 10個の成熟した堅果がある。堅果は不整有角性の卵形を呈し、長さ約 4 mm、径約 2 mmである。外面は淡黄褐色で、一端は鈍形で他端はややとがる。 僅かににおいがあり、花床(かしょう)は甘くて酸味がある。堅果は初め粘液様で、後に渋くて苦く、刺激性がある。 |
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成分 |
フラボノイド配糖体:quercetinglucorhamnoside、kaempferolglucorhamnoside、multiflorin A、 quercitrin、afzelin その他:methyl gallate、lycopinなど |
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選品 | 色が鮮やかで粒がそろい、果柄の少ないものが良品である。 | ||
適応 | 民間薬:利尿・瀉下作用があり、脚気、腎臓病、浮腫などにも用いられる。 | ||
漢方 処方例 |
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貯法 | 密閉容器 | ||
備考 | 過去、基原植物の近縁植物としてテリハノイバラRosa wichuraianaが認められていたが、現在は市場に見られないため局方から除外された。 | ||
情報更新日 2017/02/27 |