新常用和漢薬集
名称 |
ニクズク
(肉豆蔲)
第十七改正日本薬局方 収載
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英名 | Nutmeg | 生薬ラテン名 | MYRISTICAE SEMEN |
![]() 生薬名:ニクズク |
(写真準備中) 植物名:ニクズク |
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基原 | ニクズク Myristica fragrans Houttuyn (Myristicaceae ニクズク科)の種子で、通例、種皮を除いたものである。 | ||
調製 | 完熟した果実を採取し、果皮と仮種皮を取り、天日乾燥する。乾燥後そのまま出荷するか種皮を除いて出荷する。 | ||
産地 | 東インド諸島、モルッカ諸島 | ||
性状 |
卵球形~長球形で、長さ1.5 ~ 3.0 cm、径1.3 ~ 2.0 cm である。外面は灰褐色を呈し、縦に走る広くて浅い溝と網目様の細かいしわがある。通例、一端には灰白色~灰黄色の僅かに突出したへそがあり、他端には灰褐色~暗褐色の僅かにくぼんだ合点がある。切面は暗褐色の薄い外胚乳が淡黄白色~淡褐色の内乳に不規則に入り込んで、大理石様の模様を呈する。 特異な強いにおいがあり、味は辛くて僅かに苦い。 |
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成分 |
精油:α-camphene、α-pinene、myristicin 脂肪:myristic acid |
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選品 | 外面は淡褐色で卵円形、切面は大理石様の褐色紋理があって、大きく重く虫食いのないものが良い。 | ||
適応 | 香辛料とし、肉豆蔲油および肉豆蔲脂製造用とする。下痢をおさえる。 | ||
漢方 処方例 |
通常、漢方処方としては用いない。 | ||
貯法 | 密閉容器 | ||
備考 | 乾燥した仮種皮はメース(香辛料)として食用にする。 | ||
情報更新日 2017/03/03 |