公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
トウガラシ (蕃椒)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Capsicum 生薬ラテン名 CAPSICI FRUCTUS
トウガラシ
生薬名:トウガラシ
トウガラシ
植物名:トウガラシ
基原 トウガラシ Capsicum annuum Linné (Solanaceae ナス科)の果実
定量するとき,換算した生薬の乾燥物に対し,総カプサイシン( (E)-カプサイシン及びジヒドロカプサイシン)0.10%以上を含む
調製 株全体で70 ~ 80%の果実が完熟したころ,株を掘り上げ,陰乾する.収穫後は風通しのよい所で十分乾燥し,果実のみつみとる.むしろなどに広げてさらに乾燥したものが生薬の蕃椒である.
産地 日本(北海道,栃木,静岡,愛知,岡山,香川,愛媛,鹿児島県)
性状 長円錐形 ~ 紡錘形を呈し,しばしば曲がり,長さ3 ~ 10 cm,幅約0.8 cmで,外面は暗赤色 ~ 暗黄赤色で艶があり,果皮の内部はうつろで,通例,2室で多数の種子がある.種子はほぼ円形で扁平,淡黄赤色を呈し,径約0.5 cm である.
通例,がく及び果柄を付けている.
弱い特異なにおいがあり,味はやくように辛い.
成分 辛味成分:capsaicin(日局18確認), dihydrocapsaicin
カロチノイド色素:capsanthin
種子にはcapsaicin が含まれない.
選品 外面の光沢が強く,暗赤色や紅赤色を呈するものが良い.
適応 香辛料として用いられ,少量において唾液・胃酸分泌の促進,多量において抑制効果がある.
また,皮膚刺激薬として神経痛,筋肉痛などの痛みに使用され,育毛,養毛剤の原料としても使われる.
漢方
処方例
漢方処方には用いられていない.

貯法 密閉容器
備考 香辛料の原料としてインド,タイなどの東南アジア各地から輸入している.

情報更新日 2022/08/02

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