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東京都薬用植物園 ケシの開花状況【2025/05/20現在・今年度最終】

2025.05.20(火) 掲載

東京都薬用植物園のケシ・アサ試験区におけるケシ属植物の開花状況を、本ウェブサイトにてご紹介してまいりました。
今年度の開花状況ご案内は、今回をもって終了いたします。

ケシ・アサ試験区の状況(5月20日)
外柵の開放および「ケシのパネル展」は、5月15日で終了しました。

ケシ・アサ試験区の状況(5/20現在)

ソムニフェルム各品種がみえています。概ね結実し、「さく果」となっています。
ところどころに見える白い袋は、品種間の交雑を防ぎ自家受粉させるためのものです。この袋の中に実った「さく果」から、各品種の特徴を備えた種子を採り、次年度の栽培に用います。


ケシ(ソムニフェルム種) *あへん法により栽培禁止

ケシ(ソムニフェルム種・一貫種)の「さく果」

白い花の一貫種は、概ね花が終了。「さく果」が大きく成長し、鶏卵ほどのサイズとなっています。一貫種のものは縦長の卵形です。
この「さく果」からは、まだあへんを採取していません。


ケシ(ソムニフェルム種・トルコ種)の「さく果」

4月末から紫色の花を咲かせてきたトルコ種も、ほぼすべて結実しました。
トルコ種の「さく果」は、横広の扁球形で、王冠つきのカボチャのような姿です。
さく果の表面に見える縦方向の黒い筋は、研究用にあへんを採取した跡です。採取したあへんは、法にもとづき全量を国へ収納します。


ケシ(ソムニフェルム種・ボスニア種ほか)

晩生のソムニフェルム種である「ボスニア種」が、引続き咲いています。背後にピンボケですが、園芸種の花もまだみられます。
なお、園芸種と言っても、わが国の法律では栽培禁止です。


アツミゲシ(セチゲルム種) *あへん法により栽培禁止

アツミゲシ(セチゲルム種)の「さく果」

おおむね開花期が終了し、「さく果」が目立っています。アツミゲシの「さく果」は、倒卵形で、長径が1.5〜2cm程度です。


ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種) *麻薬及び向精神薬取締法により栽培禁止

ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種)の「さく果」

開花は終了し、ほぼすべて「さく果」となりました。ハカマオニゲシの「さく果」は、逆円錐形で、基部に「ハカマ」の由来である苞葉が、5-7枚ついています。
ハカマオニゲシは多年草ですので、「袋かけ」をして採種しなくても、系統が維持できます。

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