公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

季節の花(東京都薬用植物園)

ムラサキ

(ムラサキ科)

絶滅危惧IB類(EN)

 

撮影日 2024-05-03 見頃!

植物のある場所 温室裏(日除け下)

丘陵部などの乾いた草地に、ごく稀に生育する多年草です。
紫色をしているのは根であり、花は白色です。
国内での分布域は北海道から九州までと、かなり広いのですが、現代では自生に出会うことはきわめて稀で、絶滅危惧IB類となっています。これは自生地の都市化・宅地化や、草地の利用(茅葺き屋根の材料採取など)と維持管理をしなくなったことで、草地が放置され森林化する等の環境変化により、生育適地が著しく減ったことが主な理由とみられ、キキョウやミシマサイコが絶滅危惧植物となっているのも同様の理由といえます。
【生薬名】シコン(紫根)
【薬用部分】根
【用途】漢方処方用薬:消炎、肉芽増殖、抗菌(紫雲膏)、および染料用(紫根染め)
【成分】ナフトキノン系色素(シコニン、アセチルシコニンなど)、カフェー酸誘導体(ロズマリン酸など)
【分布】日本(北海道から九州)、朝鮮半島、中国大陸、ロシア沿海州など

新常用和漢薬集「シコン」

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