フタマタマオウ(マオウ科)

 

学名:Ephedra distachya L.
生薬名:マオウ(麻黄)
使用部分:地上茎
用途:漢方処方用薬:発汗・鎮痛・鎮咳・去痰・利尿作用(麻黄湯)
産地:中国原産
成分:エフェドリン
その他:日本薬局方収載

 

マオウ科の草状、雌雄異株の多年生の常緑小低木です。この写真のマオウはフタマタマオウです。雌花が茎の先に二また状に分かれて咲くことから名付けられたようです。自生地は中国、内蒙古の砂漠や乾燥地帯で、いろいろな種類が自生しているようです。最近、中国政府は自生しているマオウの乱獲が乾燥、砂漠化を促進しているとして、マオウの原型生薬「麻黄」の輸出を禁止しています。マオウは最も馴染みの深い漢方薬の一つ、葛根湯に処方されている重要な生薬です。成分はエフェドリンなどのアルカロイドを多く含み、汗を出したり、熱を下げたり、咳を止めたりする薬として活用されます。(写真:森下信一、解説:清水虎雄)

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