公益社団法人東京生薬協会公益社団法人東京生薬協会

新常用和漢薬集

名称
ケンゴシ (牽牛子)
第十八改正日本薬局方 収載
英名 Pharbitis Seed 生薬ラテン名 PHARBITIDIS SEMEN
ケンゴシ
生薬名:ケンゴシ
アサガオ
植物名:アサガオ
基原 アサガオPharbitis nil Choisy (Convolvulaceae ヒルガオ科)の種子
調製 晩秋全草を掘り起こしながら巻きとり,乾燥後,打ちたたいて種子を分離し,成熟種子を集め乾燥する.
産地 中国
性状 球を縦に4 ~ 6等分した形を呈し,長さ4 ~ 6 mm ,幅3 ~ 5 mmである.外面は黒色 ~ 灰赤褐色又は灰白色で,平滑であるが多少縮んで粗いしわがある.横切面はほぼ扇形で,淡黄褐色~淡灰褐色を呈し,質は密である.ルーペ視するとき,種皮の外面には短い毛が密生し,背線の下端にへそがくぼんでいる.種皮は薄く,外層は暗灰色,内層は淡灰色である.一端の横切面では不規則に縮んだ2枚の子葉があり,その間に背面の中央から隆起部に達する2枚の薄い隔膜がある.へそを有する他端の横切面では隔膜は認められない.子葉の切面には暗灰色の分泌物孔を認める.100粒の質量は約3.5 gである.
砕くとき僅かににおいがあり,味は油様で僅かに刺激性である.
成分 樹脂配糖体:pharbitin
その他:脂肪酸,アミノ酸 など
選品 肥大充実して粒のそろったものが良い.
適応 民間薬として峻下(0.5~1.5 g/日),緩下(0.2~0.3 g/日)に用いられる(煎服).
漢方
処方例

貯法 密閉容器
備考 園芸品種が多い.外面の黒いものは黒牽牛子,灰白色のものを白牽牛子という.
Pharbitis 属の種子には類似したものが数種あるが薬用には適さない.

情報更新日 2022/05/13

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